デイリー・レシピ~ほうれん草のカタルーニャ風炒め、ソーセージのせ R#027

ほうれん草を松の実とレーズン、オリーブ・オイルで炒めるだけの簡単な料理ですが、これはスペインのカタルーニャ地方の郷土料理です。私と大の仲良しの、バルセロナ在住のスペイン人の奥様モンセラートから教わったレシピ。なんといってもこのレシピの美味しさの鍵は、ふだんあまり使う機会がない松の実とレーズン、それとオリーブ・オイルの組み合わせにあると思います。楽器で言えば滅多にソロに使われないバス・フルートとかバリトン・サックスとかが観客を魅了すことがあるように、この食材の意外な三重奏の魅力にすっかりハマってしまいました。こんな思いがけない新鮮な発見をすることがお料理をする本当の楽しみだって思えるほど。私の夫はこの料理を出すと、最後に残ったソースまで綺麗にパンで掬いっとってまるでお皿を舐めたよう(!)。ほうれん草にのせるソーセージは、このレシピの写真のようなジョンソンビルのチェダーチーズ入りのソーセージでもいいのですが、ガーリック・ソーセージやサルシッチャでもそれぞれの特色を楽しめます。スペインのバルではチョリソーを使ったものが出されることが多いとか。ワインのおつまみには、辛い方がよりぴったりするんでしょうね。ほうれん草は冷凍を使えば、ほんの10分もあれば出来てしまう料理です。ぜひお試しを。


材料:(3人分)
ジョンソンビル チェダー
チーズ  6本入り360g

ほうれん草(生の時の重さで) 200g
ソーセージ(60g/本ぐらいのもの) 3本
松の実 50g
レーズン 85g
オリーブ・オイル 大匙2
粗塩 適量
粗びき黒こしょう 適量
バター 15g

作り方


1.生のほうれん草(写真1)は、根の赤い部分を切り落とし、熱湯で湯通しをして長さ3センチぐらいに切っておく(写真2)。冷凍ほうれん草(冷凍した状態で200g)を使う場合は、解凍せず冷凍庫から出したものをそのまま使える(形を整え済みでパックされている)。ソーセージは縦に二つ割りにし、長い場合は長さも半分に切る(写真3)。反らないように皮の面に2,3か所浅く切れ目を入れておく。

2.フライパンにオリーブ・オイルを入れて熱し、ソーセージを炒める(写真4)。軽く焦げ目がつくくらいに炒めたら、一旦外に取り出す。そのあとに、松の実とレーズンを入れて炒める。松の実全体に薄く焦げ目がつくくらいまで中火で炒める(写真5)。バターを足す。

3.2.のフライパンにほうれん草を入れ、かき混ぜながら素早く炒める(写真6)。ほうれん草がしんなりとしてきたら、塩こしょうで味を調える(写真7)。鍋の中身をそれぞれの皿に盛り、2.で取り出したソーセージを上にのせて出す。


メモ:
味付けは塩・こしょうのみ。ソーセージから出る味と、松の実、レーズンの風味だけでそれ以上の味付けは不要。それ故、松の実とレーズンの量は必ずレシピ通りふんだんに。バターは味の調和に不可欠、決して忘れないこと。

リニューアル情報:このレシピは2020年4月22日に出来上がり写真を変更、本文を加筆、調理プロセスの写真を追加しました。