私が昔中国にいた頃、まだハイ・ティーンの年代でしたが、すごくおいしい花巻が大好きでした。せいろで蒸したパンなのに、歯ごたえがコリコリしているんです。日本に戻ってから、その味が懐かしくて同じものを出してくれるレストランを探しましたが、みつかりません。コリコリしているのは、当時中国の小麦粉が十分精製されていなかったからと教えてくれる人もいましたが、後になって全粒粉という小麦粉を使えば、コリコリ感のある蒸しパンが作れることを知りました。ただ、その場合どれくらいの割合で全粒粉を混ぜたらいいのか見当がつきません。中国のお友達に訊いても、それは「混ぜたんじゃなくて、当時はそういう粉しかなかったからじゃないの?」とまともな返事が返ってきません。ネットを探してもあるのは普通の純白の小麦粉を使うレシピばかり(当然できるのはふわふわの蒸しパン)。ところが今回偶然にもレシピブログ(フーディスト・パーク)が主催する「全粒粉レシピコンテスト」に応募したのがきっかけで、長年の懸案だったコリコリした花巻に最適の配合比率を見つけることができました。レシピブログから提供された日清製粉の「日清 全粒粉パン用 チャック付」を使って昔大好きだった茶色いコリコリ花巻とそっくりの花巻ができたのです。美味しさは昔以上かもしれません。ぜひ皆さんにも紹介したくてこのブログに番外編としてアップロードすることにしました。格別気に入ったのは、
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日清製粉Welna 全粒粉パン用500g |
全粒粉を使った料理レシピ
材料:(食事のご飯代わりの場合2人分、5~6個ぐらい)
生地に使用する小麦粉:200g 内訳は下記の通り。
普通の小麦粉 |
薄力粉 |
93g |
強力粉 |
27g |
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日清Welna全粒粉パン用 |
80g |
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合計 |
200g |
ドライイースト | 3g |
ごま油 | 小匙2程度 |
ねぎ(青い部分) | 1/3本 |
五香粉 | 2~3振り |
打ち粉 | 適量 |
ぬるま湯 | 110ml |
3.生地に濡れふきんをかぶせ常温で1時間半程度寝かせて発酵を待つ(写真7)。その間にねぎの準備をする。小ぶりの長ネギの緑色の部分1/3を縦に裂いてみじん切りに。小さなフライパンにごま油小さじ1を熱し、ねぎを軽く炒める(写真8)。ネギに熱が通ったら、別容器に移してとっておく。
5.麺棒を使って生地を薄く延ばす(写真10)。長さ30センチ、幅18センチぐらいの、できるだけ矩形に近いものを作る(写真11)。生地の上にとっておいた炒めねぎを油を含めて戻し、手で出来るだけ生地の全面に広げる(写真12)。その上に五香粉を散らすと一層香りがよくなる。
6.生地を三つ折りにして畳む。写真13のように生地を1.2.の順に畳み、細長い形に成型する(写真13)。畳んだ生地の一番上の表面にごま油小さじ1程度を刷毛で塗る。畳んだ生地を2.5センチ程度の幅に切り分ける(写真14)。
7.切り離した生地片を二つがさねにして置き、その上の生地片の中央に菜箸を平行にあて(写真15)、箸の両端を手で持って箸を生地片に押し込むように押し下げる。生地片の横の両側が上を向いたような形になったら箸を外す。生地片の縦の両端を手で持って持ち上げ、全体を手で引っ張るようにして、生地片の塊を2倍程度の長さに伸ばす。生地片を捏ね板の上に戻し、真ん中に菜箸を置きそこを折れ目に生地片を二つに折り重ねる(写真16)。箸を挟んだまま、生地片を持ち上げ、箸を1回ひねると花巻の形ができる。箸を抜いて捏ね板の上に戻す(写真17)。同じ作業を全部の生地片に対して行う。オーブン・ペーパーを5センチ角くらいに切ったものを生地片の数だけ作り、生地片をその上に並べる。
8.本格的な蒸せいろがなくても、写真のような簡易蒸し器を大きめの煮物鍋の中にセットすれば、蒸作業はできる。鍋の底に水を限度まで入れて火にかける(終始強火)。沸騰が始まったら蒸し器に生地片を並べて(写真18)蓋をし、10分間くらい蒸す(途中で蓋を取らないこと)。時間になったら蓋を取れば花巻の出来上がり(写真19)。このまま食卓に出せばよい(写真20↓)。