お断り:ここにあった「R#017 おもてなしレシピ~ラムチョップのロースト、トスカーナ風豆の煮込み添え」はこの↓に移動し「応用編:ニュージーランド・ラムを使ったラム・チョップ・ロースト」として引き続き掲載されています。ここをクリックするとそこへジャンプします。たまたま私が住んでいる市が北欧のアイスランド共和国と友好都市となり、文化やスポーツでの交流が盛んになってきています。先日はその一環としてアイスランド・ウイークが開かれ、彼の地から輸入されたアイスランド・ラムの販売が行われたのです。実は私はそれまでアイスランドがどんな国かも全く知りませんでしたし、ましてその地で生産されるラム肉が世界中のラム肉の中でもっともすぐれた品質として評価されていることを聞くのは初めてでした。前書きが長くなって申し訳ありませんが、そんなわけでアイスランド産のラム肉を手に入れることができ、世界一といわれる稀少なラム・チョップを賞味する幸運に恵まれたのです。その美味しさは到底文章で表現するのは不可能です。アイスランドのラムは豊かな自然環境の中でのびのびと育ち、ホルモン剤や抗生物質の使用が厳重に規制され、しかも生後4,5カ月で出荷されるので子羊特有の匂いやクセがない、理想的な自然食品なんだそうです。肉の軟らかさは勿論ですが、脂身の美味しさ(甘い味がする!)はほんとに感動モノでした。
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アイスランド・ウイークの特販品 |
ラムの脂身の主成分はオレイン酸なので、健康にもよいといいことずくめ。その高い品質を100%活かすために、ラム・チョップの料理法としては、イタリアやフランスでの定番とされているアグネロ・アラ・トスカーナ(子羊のトスカーナ風)というレシピを参考にしました。調べてみると、最近はネット直販でアイスランドのラム肉が手に入るそうです。興味を持たれ方がおられましたら、次の2つのサイトをアクセスしてみてください。いずれもアイスランドラム協会日本事務所の推薦店です。
こんなに美味しいアイスランド・ラムを繰り返しハレの日のごちそうにできたらどんなに幸せでしょう!世界でただ一つ軍隊を持たない国であるアイスランドと平和憲法の国日本との友好がいつまでも続きますように...
材料:2人分(今回はラム・チョップ3枚での調理)4枚での調理の場合は、比例して増やしてください。
ラムチョップ | 3枚(230g) |
にんにく | 3片 |
黒オリーブ(種なし) | 8個 |
ドライトマト(オイル漬け) | 25g |
タイム(乾燥) | 小匙1 |
ローズマリー(葉のみ) | 3本分 |
オリーブオイル | 大匙5 |
バルサミコ酢 | 大匙2 |
じゃがいも | 小3個 |
アスパラガス | 4~5本 |
海塩 | 適量 |
粗びき黒こしょう | 適量 |
[バジルソース]
_バジルの葉 | 20枚ぐらい |
_ピスタチオ | 30gぐらい(殻を含まず) |
作り方:
1.最初にバジルソースを作る。バジルの葉をさっと水洗いし水気を切る(写真1)。固い殻を取り除いたピスタチオの実と一緒にフッドプロセッサーに入れ、オリーブ油(分量外)粗塩(分量外)を適量振りかけ撹拌する(写真2)。このくらい細かくなれば良い(写真3)。密閉容器に保存すれば1年くらい持つ。
2. にんにくは小房に分け切らずに使う。黒オリーブも丸のまま。ローズマリーは葉や茎の軟らかい部分だけを使う。付け合わせのじゃがいもは熱湯で軽く金串がとおるまで茹でておく。皮をむき食べやすい大きさに切る。アスパラガスも茹でて硬い部分を取り除き長さ半分に切る。
3.ラムチョップの両面に塩とこしょうを振りかけ、手でしっかり擂りこむ(写真4)。ジップロックにラムチョップ、ドライトマトのオイル漬け、にんにく、黒オリーブ、オリーブオイル大匙4、ローズマリー、タイムを入れて(写真5)手でよくもむ。その後冷蔵庫で少なくとも1晩、出来れば2晩保存して味を滲みこませる。冷蔵庫から取り出したジップロックの中身をフライパンに移す(写真6)。
4.フライパンを強火で熱しラムチョップの両面に焼き色が着くまで焼く(写真7)。オリーブオイル大匙1とバルサミコ酢大匙2をフライパンの中身に加える。ラムチョップの両面に写真8の程度まで焼き色が着いたら、フライパンの中身をそっくり、オーブンペーパーを敷いた天板に広げる(写真8、食材が互いに重ならないようにすること)。180度Cに予熱しておいたオーブン下段に入れ、10分間ローストする。焦げ目がつきすぎるのを避けるために、アルミフォイルをかけるとよい。
5.オーブンの時間を利用して付け合わせのじゃがいもとアスパラガスを炒める。先ほどまでラムチョップを炒めていたフライパンを洗わずにそのまま使う。底にハーブやオイルがこびりついているが、そのままじゃがいもとアスパラガスを入れて軽く炒める。
メモ:
ラムチョップと一緒に炒めたドライトマトと黒オリーブのおいしさは格別だ。それがこのレシピの地中海料理の定番となっている理由だろう。ぜひこれらの材料を割愛しないで味わって欲しい。もう一つの感動を体験できる。
ドライトマトは自分で生トマトから作れる。ここをクリックするとレシピを表示。
お断り:このレシピは最近までR#017で「あもてなしレシピ~ラムチョップのロースト、トスカーナ風豆の煮込み添え」として掲載されていたものです。ここへ転載するにあたり、内容は一切変更していません。
材料:4人分
ラムチョップ | 8枚 |
ローズマリー | 4枝 |
オリーブ・オイル | 大匙1 |
塩 | 適量 |
粗挽きこしょう | 適量 |
_バルサミコ酢 | 50ml |
_おろしにんにく | 大匙1 |
_はちみつ | 大匙2 |
_グレープシード・オイル | 50ml |
[豆のトスカーナ風煮込み]
_カネリニ・ビーンズ(缶詰) | 180g |
_レッド・キドニー(金時豆、缶詰) | 150g |
_枝豆(大粒のもの) | 150g |
_アンチョビ・ペースト | 3g |
_ ケイパー | 小匙1 |
_セロリ(茎の白い部分) | 半本 |
_野菜ブイヨン(ストック) | 150ml |
_パルメザン・チーズ | 大匙2 |
_レモンの皮(すりおろす) | 適量 |
_オリーブ・オイル | 大匙1 |
_塩 | 適量 |
_粗挽き黒こしょう | 適量 |
作り方:
[ラムチョップ]
- ローズマリーの葉だけをごく細かく刻んでおく。
- ラムチョップに塩こしょうし、しばらくおく。ラムチョップからにじみ出た水分をキッチン・ペーパーでよく拭き取る。ラムチョップの両面にローズマリーの葉をまぶし、よくこすりつける。バットなどにラムチョップを並べ、しっかりラップで覆い、できれば一晩おく。
- ソースを作る。ラムを焼く前に、小さなソースパンにおろしにんにく、バルサミコ酢、はちみつ、塩こしょうを入れて撹拌する。グレープシード・オイルを加えて更に撹拌する。そのまま火にかけ、一旦沸騰させ、すぐに火を消す。
- オリーブ・オイル大匙1を入れたグリルパンを熱し、ラムチョップを入れ、脂身の部分を鍋の底に押し付けるようにして脂を滲みださせる。両面に焦げ色がつくまでじっくりローストする。片面約2分ずつぐらい。ウエルダンにする場合は、蓋をして更に蒸し焼きにする。
- ラムチョップをグリルパンから取り出し休ませる。その間にグリルパンの中に(ラムから出た脂はそのまま)3.のソースを注ぎ入れ、スパチュラ(または先の四角い木ベラ)でラムの焦げ付きをこそぐように混ぜながら煮詰める。ソースが水っぽいときは、少量の無塩バター(分量外)でとろみをつける。最後に味見をしてよければ火からおろす。
- 皿にラムチョップを盛り、飾りのローズマリー(分量外)を添える。ラムチョップがまだ熱いうちに5.のソースをかける。
[豆のトスカーナ風煮込み]
- ケイパーは粒のまま、セロリは大きめのみじん切り。
- カネリニ・ビーンズとレッド・キドニーは缶から出して、水をきり、さっと水洗いしてぬめりをとっておく。枝豆は生の場合はサヤから出して、さっと茹でる。すでに茹でてある枝豆はサヤから取り出す。
- 野菜ブイヨン(自家製のストックでも市販のブイヨンを溶いたものでもよい)150mlを用意する。
- フライパンにオリーブ・オイル、アンチョビ・ペースト、ケイパー、セロリを入れて炒め、アンチョビの味をオリーブ・オイルに移す。次にカネリニ・ビーンズ、レッド・キドニー、枝豆、3.のブイヨンを加える。一旦沸騰させてから、パルメザン・チーズ、レモンの皮を加えしばらく弱火で煮込む。塩こしょうして味を調える。ケイパーの酸味が強すぎるようなら、少量の砂糖かはちみつ(分量外)を加えてもよい。アンチョビから塩分がでるので、塩は控えめに。
- 穴あきレードル(おたま)で豆だけを掬い、ラムチョップを盛った皿に付け合せ、輪切りしたレモン(分量外)を添える。
付け合せにするのは豆のみ。ケイパーとセロリは残す。カネリニ・ビーンズがないときは、白いんげん豆でも同じようにできる。缶詰の豆は煮崩れしやすいので、煮過ぎないように注意。アンチョビ・ペーストの代わりに缶入りのアンチョビ・フィレ3切れでもよい。