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右上丸い果実の花ズッキーニ、左上、丸い果実で 作ったリピエノ、中は花のフリット、下は 細長い果実と花のポテト・グラタン |
その後今度はおなじみの細長い果実のついた花ズッキーニも手に入ったので、オーブンで焼く創作料理のポテト・グラタンも作ってみました。こちらの方が花の姿が見栄えするのでパーティ向きでしょうね。美味しさは保証付き。フェリックスのマッシュ・ポテトがお皿をなめたくなるほどおいしくなります。
花を調理するなんて滅多にない機会だったので、今回は十分な予備知識を仕入れておく必要がありました。雄花雌花の見分け方、雌蕊(めしべ)の取り除き方、破れやすい花びらの扱い方などです。おかげで、初めての体験でしたが、花ズッキーニの美味しさを十分に味わうことができました。レシピは雌花のズッキーニで書いていますが、果実が付かない花だけの雄花のズッキーニにも応用できます。見分け方などの詳細は下の「メモ」欄をごらんください。
薄力粉 | 50g |
ビール | 75ml |
オリーブオイル | 大匙半 |
塩 | 適量 |
[花の詰め物]
モッツアレラ・チーズ(シュレッド) | 40g |
パルミジャーノ・チーズ(粉) | 大匙2 |
溶き卵 | 半個分 |
粗びき黒こしょう | 適量 |
[丸ズッキーニのリピエノ]
パンチェッタまたはベーコン(みじん) | 30g |
溶き卵 | 半個分 |
シュレッド・チーズ(好みの種類) | 30g前後 |
塩 | 適量 |
粗びき黒こしょう | 適量 |
■細長い果実の花ズッキーニ■
[花ズッキーニのポテト・グラタン]
写真Aのような細長い果実の花ズッキーニ | 3個 | |
フェリックスのインスタント・マッシュ・ポテト | 110g | |
モッツアレラ・チーズ(シュレッド) | 10g | |
オリーブ・オイル | 大匙2 | |
粗びき黒こしょう | 適量 | |
粗塩 | 適量 |
[花の詰め物]
リコッタ・チーズ | 50g |
モッツアレラ・チーズ(シュレッド) | 20g |
溶き卵 | 半個分 |
粗びき黒こしょう | 適量 |
作り方:
●丸い果実の花ズッキーニ●
[花のフリット]
2.丸ズッキーニの場合は、軽く水洗いした後、包丁で花と果実を切り離す(写真3)。その時包丁を入れる位置を慎重に選ぶこと(上過ぎると花の底部に穴があく)。細長いズッキーニあるいは雄花のズッキーニ(茎だけで実がついていない)の場合は、切り離さず花と一緒にフリットにするのが普通。
3.次に花の中にある雄蕊または雌蕊を取り除く。写真4に写っているのは雌蕊。ズッキーニの花弁にはプリーツ状の襞(ひだ)があるので、それを広げると手を入れ易くなる。指の先で花の一番奥にある雌蕊をつまみ、引き抜くようにして取り出せばよい。
4.花の詰め物を作る。材料を器に入れよくかき混ぜる(写真5)。それをスプーンで適量花の中に詰める(写真6)。この時花弁の襞が破けやすいがあまり気にしないで良い。もし破けても、詰め終わったら、花弁の襞をひねって形を元に戻せばわからなくなる。
5.詰め終わったら、写真7の様に花弁の襞をひねっておくと中身が漏れにくくなる。1.の衣を冷蔵庫から取り出して、花の周囲にまぶす。好みで全体にまぶしても、花の上の方を(まぶさずに)残してもいい。
6.フライパンに深さ1センチくらいになる量のサラダオイルを入れ、加熱する。180℃くらいになったら、衣をつけたズッキーニの花を入れ、強火で揚げる(写真8)。カラっと仕上げるには、油の温度を下げないように火加減に注意。3から4分ぐらいで詰め物にも火が通るはず(写真9)。火を止め(紙で受けずに)、直接陶器の皿に移し、温かいうちに食卓へ(写真10)。
[丸ズッキーニのリピエノ]
8.本体の部分の内側をギザギザのついたスプーンなどを使って刳り抜く(写真12)。刳り抜いた実はみじんに細かく切って詰め物に使う。
9.詰め物の中身を適当な容器に合わせる(写真13)。チーズは溶けやすいものを。刳り抜いた実は細かくみじん切りして詰め物に加える。最後に溶き卵を加え混ぜ合わす。丸ズッキーニの刳り抜いた穴に詰め物を詰める。
11.1KWのトースターを予熱。トレイを入れてから約15分くらいでズッキーニの一番硬い外側の皮が軟らかくなる(写真15)。楊枝の先が皮に楽にささることを確かめてよければ食卓へ(写真16)、まだならトースターに戻し数分程度再加熱。
■細長い果実の花ズッキーニ■
1.細長い果実の花ズッキーニを軽く水洗いする。果実に縦に包丁を入れ(写真B)、残りの半分は花とつながったまま、果実の縦半分を切り離す。花とつながったままの方はこのような状態(写真C)。花の中に指を入れて雌蕊を取り除く(写真D、↓のメモも参照)。
2.花の詰め物を作る。容器に花の詰め物の材料をすべて合わせよく撹拌しておく。
4.フェリックスのインスタント・マッシュ・ポテト110gに70度Cの湯350mlぐらい(分量外)を少しずつ注ぎながら前半は箸、後半はスパチュラでかき混ぜ、マッシュ・ポテトを作る。全体が写真Fのようにしっとりとまとまるまで。できたら3.で作って於いたズッキーニのみじんに刻んだ実を加えて、スパチュラで混ぜる(写真G)。
5.グラタン皿の内側にバター(分量外)を塗り、4.のマッシュ・ポテトを平均に敷き詰める(写真H)。花の中に2.で作っておいた花の詰め物を適量詰める(写真I)。あまり詰め過ぎないよう注意。グラタン皿のマッシュ・ポテトの上にズッキーニの花を体裁よく並べ、モッツアレラ・チーズを散らし、オリーブ・オイルを振りかける(写真J)。
メモ:
花ズッキーニの雄蕊(おしべ)と雌蕊(めじべ)は右のような形をしている。(人の手による受粉時の写真)。雄花にはその下に果実がなくて直接茎につながっている。その下に果実があるズッキーニの花は雌花。雌花の場合は、めしべを取り除く。雄花の場合はおしべを取り除くわけ。
ズッキーニの花は非常にデリケートなので、理想は入手したその日に調理するのが望ましい。保存は冷蔵庫で一晩が限度。上のレシピの写真は入手の翌日調理したもので、すでに僅かながら乾燥が始まっていた。オーブンで焼く間絶対に蓋をしたり、あるいはホイルをかけないこと。花が一瞬で縮んでしまう。
フェリックスのインスタント・マッシュ・ポテトはKALDIチェーン店の店頭でも手に入ります。
リニューアル情報:このレシピは2022年6月1日にそれ以前の「前菜、水菜と柿のサラダ R#080」と差し換えました。