おもてなしレシピ~主菜、フェットチーネ・ナポリ風、レモン・バター・ソース R#041


もう一つの主菜はフェットチーネのナポリ風です。ナポリではこのバスタは、手作りの生パスタで作るのが正統派らしいのですが、ここでは市販の乾燥パスタを使っています。レモン・バター・ソースには肉も魚も全く入っていません。日本流にいえば精進パスタというところ。でも味は、レシピの文面から想像するよりも、はるかに濃厚で食べごたえがあります。キリスト教のレント(肉なし日)には、こんなパスタで物足りなさを補っているのかもしれません。ナポリではこのようなパスタのことを「何も殺さないパスタ」とも呼ぶそうですから。ここで紹介しているレモン・バター・ソースは、クリーム系のパスタ・ソースの中でも美味しさでは、間違いなくトップ・クラスです。ぜひ、一度作ってみてください。明日は、いよいよ食事会のフィナーレを担うドルチェのレシピをアップロードします。


材料:4人分、主菜の一部として

フェットチーネ(乾燥) 200g
黒オリーブ(種無し) 8個
ケイパー(酢漬け) 10粒
ピスタチオ(砕いたもの) 15g
[レモン・バター・ソース]
_生クリーム30g
_無塩バター50g
_白ワイン 大匙1
_レモン汁 大匙1
_エシャロット(中サイズ、みじん切り) 半個分
_鷹の爪 1本
_卵黄 1個分
_塩 適量
_粗挽き黒こしょう 適量

作り方



1.黒オリーブは薄くスライスする。ケイパーはみじん切りにする。ピスタチオは殻を取り除き、実の部分だけをビニール袋に入れて金槌で叩いで細かく砕いておく(写真1)。エシャロットは皮を剥き、みじん切り。鷹の爪はヘタと種を除いて、薄切りにする。生クリームの中に卵黄を落とし、よく混ぜておく。

2.フェットチーネを大きな鍋で茹で始める。

3.フライパンにバター大匙1を入れて中火で熱し、エシャロットと鷹の爪を炒める。エシャロットの色が透き通ってきたら、白ワインを入れ強火にして煮詰める(写真2)。次に生クリームとレモン汁を注ぎ入れ、更に煮詰める。塩こしょうしてから火を弱火に落とし、黒オリーブ、ケイパー、ピスタチオ(写真3)を加え、残りのバターを半分ずつ二回に分けて入れ、鍋をゆすってバターと他の材料とよく混ぜ合わす。ソースがスプーンから落ちない固さになるまで煮詰める。

4.茹であがったフェットチーネを3.のフライパンに移し、鍋をゆすってソースとよく絡ませる(写真4)。フェットチーネの茹で汁をお玉一杯程度入れ、ソースをゆるくしてフェットチーネの口当たりをよくする。

メモ
3.の「ソースがスプーンから落ちない固さ」とは次のような状態を言う。ソースの中にスプーンを浸し、スプーンを持ち上げると、ソースがスプーンの背にも付いて来る。その背に着いたソースの中央を、指先で筋を引くようにこする。その部分だけのソースが落ちて、そこがはっきり筋として見えれば、丁度いい固さ。まわりのソースも落ちて境目がぼやけるようならまだ軟らかすぎる。これは覚えておくと便利。

エシャロットが手に入らない場合は、味は多少落ちるが、たまねぎ小半個で代用できる。