2015年7月8日水曜日

おもてなしレシピ~ほうれん草のカネロニ、カプレーゼの付け合せ R#058

長い間ごちそう作りから離れていましたので、久しぶりの新しいレシピです。ほうれん草が入ったカネロニは、若いころからの大好物でした。とくに六本木にあったイタリア料理店ニコラのカネロニの美味しさは今でも忘れられません。これがきっとイタリアの本当の味に違いないと、その味を一生懸命覚えようとしたことを憶えています。そんな思い出の味には到底足元にも及びませんが、いまでもカネロニはよく作るパスタの一つです。最初のうちは、カネロニの具をカネロニの中に無理に入れようとして破ってしまったりして、失敗を繰り返したものです。結局一番いい方法は、このレシピで説明しているように、ケーキ作り用の絞りだし袋に調理した具を入れて、それをカネロニに詰める方法だということに落ち着きました。ほうれん草に合わせるチーズは、リコッタ・チーズが一番いいのですが、市販品の入手が難しい場合は、リコッタに一番近いカッテージ・チーズ(必ず裏ごししたものを使う)でもおいしく作れます。更に時間があれば、リコッタ・チーズも自作すれば、もっと美味しいカネロニが作れますよ。


材料:[カネロニ](8本分、ここではBarilla製のカネロニ・エミリアーニを使っている(→の写真。1箱250g24本入り)

カネロニ(乾燥) 8本
牛挽肉 70g
ほうれん草(茹でる前の重さで) 100g前後
たまねぎ(小) 半個
にんにく 1片
溶き卵 1個
ナツメグ・パウダー 適量
適量
粗挽き黒こしょう 適量
白ワイン 大匙1
リコッタ・チーズ 100g
オリーブ・オイル 大匙1
パルメザン・チーズ 適量
ビーフ・ラグーソース(別レシピ参照 R#006) 400ml

[トマトとモッツアレラのカプレーゼ]

トマト(大きめ) 3~4個
モッツアレラ・チーズ(塊) 3個
生バジルの葉 8~10枚
粗挽き黒こしょう 適量

作り方
[カネロニ]


1.にんにくとたまねぎはみじんぎり。ほうれん草はあらかじめ茹でて水気をきり、細かく切っておく(写真1)。

2.製菓用の絞り袋の先端をハサミで切って直径1.5センチくらいの穴をあける。

3.カネロニは塩を入れた熱湯で2分程度茹でる。それ以上茹でると軟らかくなりすぎて具を詰める時に割れやすい。

4.フライパンにオリーブ・オイルを入れて熱し、にんにく、たまねぎを炒める。たまねぎが透明になったら、挽肉、白ワイン、溶いた卵を入れ混ぜながらよく炒める。挽肉に火が通ったら、ほうれん草を加えて更に炒める。ナツメグを振り、塩こしょうして味を整えて火を止める(写真2)。
5.4.がまだ熱いうちに、リコッタ・チーズを少しずつ加えて更に混ぜる(写真3)。フライパンの中味が余熱でチーズとよく混ざり合うまで(写真4)。


6.5.を絞り袋に入れて(写真5)、カネロニの中に詰める(口金は使わない)。そのときカネロニが割れないように注意。カネロニの内側に出来るだけすき間が残らないように慎重にきっちりと詰めて行く(写真6)。オーブン用のキャセロール(または陶器のグラタン皿)の内側にオリーブ・オイル(分量外)を塗り、具の詰まったカネロニを並べる。キャセロールにラップして冷蔵庫で保存できる(写真7)。

7.焼く前にラップを外し、予熱あり180度のオーブン(下段)で30分前後焼く。別容器に、温めたビーフ・ラグー・ソースと、おろしたパルメザンチーズを別々に入れて食卓に出す。好みの量を熱々のカネロニにかけて食べて貰う。なお、オーブンで焼く前に、カネロニにラグー・ソースをかけ、モッツアレラなどのチーズを載せたものを焼く方法もある。どちらの場合も焼く時間は同じ。


[トマトとモッツアレラ・チーズのカプレーゼ]

  1. トマトはヘタをとり、熱湯に湯通しして皮を剥く。実を厚さ1センチ程度に薄切りにする。
  2. モッツアレラは塊を厚さ5ミリぐらいの輪切りにする。
  3. 生バジルの葉をさっと水洗いし、水気をきる。
  4. トマトとモッツァレラを冷蔵庫で充分に冷やしておく。
  5. バジルの葉をトマトとモッツァレラで挟んで全体にこしょうを振りかける。


メモ
    カネロニは焼き過ぎるとパリパリに固くなるので注意。薄く焦げ色が付くくらいでよい。作るカネロニの数が少ない場合(小さなキャセロールで4本程度)も、オーブンで焼く時間は変わらない。カッテージ・チーズを使う場合は必ず裏ごしタイプを。裏ごししていないものは、ぼそぼそした口当たりになり、この料理には向かない。カプレーゼに使うトマトは、果肉がしっかりしたものを選ぶ。必ず湯剥きして。

    このレシピは2018年8月1日に一部改訂(カッテージチーズをリコッタ・チーズに変更)しました。輸入物のリコッタ・チーズの入手が通販などで可能になってきたので。