おもてなしレシピ~主菜、野菜とハムのテリーヌ R#040

さて、いよいよ食事会のハイライト、主菜の登場です。今回は2つの主菜を一つの大皿にのせてお出ししました。野菜とハムのテリーヌとフェットチーネのナポリ風、レモン・バター・ソースです。まず、テリーヌのレシピから紹介します。ダイス切りした野菜とハムをゼラチンで固め、キャベツの葉でつつんだテリーヌの”売り”は、なんといってもその見栄えでしょう。キャベツの葉に覆われた、切り分ける前の姿も、パーティ・テーブルのセンター・ピースとなりそうなくらい迫力があります。お味の方は、チキン・ブイヨンとこしょうぐらいで、至って淡白に決めました。付け合せのソースは、前に紹介した、口当たりの軽いマンゴー・ピューレ・ソースです。同じお皿に載せたフェットチーネがかなり濃厚な味なので、爽やかな薄味で対照的なコントラストを演出したつもり。食卓に出した瞬間のお客さまのため息交じりの歓声がまだ私の耳に残っているようです。フェットチーネのレシピは明日アップロードします。


材料:容量約1リットルのテリーヌ型で作る1本分

ロースハム・ブロック 120g前後
大きめのキャベツの葉 4枚
にんじん 小1本
椎茸 1パック
たまねぎ 中1個
チキン・ブイヨン(顆粒6g/袋) 3袋
板ゼラチン(1.6g/枚) 16枚
ローズマリーの枝 2本
800ml
適量
粗挽き黒こしょう 適量
マンゴー・ピューレ・ソース(別レシピ参照) 大匙1


作り方



1.たまねぎはみじん切り。しいたけは石突と柄を取り除き傘だけを小さめの角切りにする(写真1)。にんじんも皮を剥いてから小さめの角切りに(写真2)。ロース・ハムは1センチ角程度のサイコロ切り(写真3)。


2.キャベツは葉をはがし、そのまま固い芯の部分の両側に包丁を入れて芯だけを切り取る。板ゼラチンをたっぷりの水でふやかしておく(写真4)。ローズマリーは枝のまま。

3.塩を入れた湯でキャベツを茹で、氷水にとって色止めをする。次に、大きな鍋で、チキン・ブイヨンを800mlの湯に溶かす(写真5)。まずその中にキャベツを入れて煮る(写真6)。


4.適当にしんなりしたら、キャベツを取り出し、にんじん、ハム、椎茸、たまねぎ、ローズマリーの順に入れて更に煮る(写真7)。にんじんが柔らかくなったら火を止める。にんじん、ハム、椎茸、たまねぎを穴あきお玉でブイヨンから取り出し、別の容器に入れる(写真8)。残ったブイヨンをストレーナーを使って漉す(写真9)。ストレーナーに残ったローズマリーと野菜くずは捨てる。


5.4.のブイヨンを常温で冷まし、60~70度ぐらいになったら、2.でふやかしたゼラチンを入れて余熱で溶かす(写真10)。

6.漉したブイヨンに塩・こしょうして味を調える。

7.テリーヌ型より大きく切ったラップをテリーヌ型の内壁に貼りつける(写真11)。はみ出したラップは広げておく。ラップに重ねるようにキャベツをテリーヌ型に敷き詰め、キャベツのかなりの部分も型のふちからはみ出るようにする(写真12)。


8.テリーヌ型の中に敷いたキャベツに2.で取り出したにんじん、ハム、椎茸、たまねぎをぎっしりと詰める(写真13)。その上から3.のゼラチンを溶いたブイヨンをスプーンで注ぎ入れる(写真14)。キャベツのはみ出した部分で中味を上から覆い、次にラップのはみ出した部分で密閉し、粗熱を取った後、冷蔵庫に3~4時間程度入れて冷し固める(写真15)。

9.テリーヌを型から出して左右両端のキャベツで覆われた側面を包丁で切り取る。残りを適当な厚さに切り分ける(上の出来上がり写真)。

メモ
テリーヌを切るときはラップを外さず、ラップの上から切ると切りやすい。食べ残したテリーヌはラップで密封して冷蔵庫で保存すれば3~4日は味は変わらない。キャベツの湯通しは必ず行うこと。このステップを飛ばすと、キャベツが固すぎで食べる時にナイフでも切りにくくなる。

ゼラチンをふやかす水は冷水を使う。
ゼラチンは沸騰した湯に溶かすと固まらなくなるので、ブイヨンが60~70度くらいまで冷えてから入れる。溶けたゼラチンは、底に沈みやすいので、ブイヨンに入れたらよくかき混ぜること。

(このレシピの写真の一部を2018年10月29日に入れ替えました。)

リニューアル情報:このレシピの調理中の写真の配置方法を2020年6月17日に縦から横に変更しました。