おもてなしレシピ~イベリコ豚の骨付きロース・グリル、アンチョビ・ソース R#070

今回のレシピは、たまたま近くのスーパーでみつけたスペイン産のイベリコ豚の骨付きロース肉のグリルです。それも1本が250gという珍しい程の大きさでしたが、スペインのタパスのようにワインの友として召し上がるなら、1本150g位を超える大きさなら充分楽しめます。重量の中には当然食べられない骨の重さも含まれているので、ディナーのメインとして出す場合は、一人分250gでも決して量的におおすぎることはありません。これは骨付きの肉類全体に言えることですけど。

材料:2人分(250g前後の骨付きロース肉2枚分)


イベリコ豚の骨付きロース肉 2枚(250g前後)
イタリアン・パセリ ひとつかみ
ミント ひとつかみ
オリーブ・オイル 大匙2
適量
あらびき黒こしょう 適量
[アンチョビ・ソース]
_アンチョビ・フィレ 3枚
_たまねぎ 中1個
_にんにく 2片
_はちみつ 大匙1半
_白ワイン 大匙3
_ライムの皮(すりおろし) 1個分
_ライムのしぼり汁 1個分
_オリーブ・オイル 大匙1

作り方

1.イベリコ豚(写真1)は冷蔵庫から出し、しばらく常温に置いた後、両面にしっかり塩・こしょうを振る。火が通りやすいように、肉のところどころと骨に沿って浅く包丁を入れる。

2.イタリアン・パセリとミントは枝を除き、葉のみみじん切りに。たまねぎは細かくみじん切り。にんにくは薄くスライス。

3.まず、アンチョビ・ソースを作る。小さめのソース・パンにオリーブ・オイル大匙1を入れ、たまねぎとにんにくをよく炒める。たまねぎにうすく焦げ色がつくまで。

4.細かく切ったアンチョビのフィレを加え弱火で炒める。白ワインとはちみつをさらに加えてかきまぜる。

5.ライムの皮をすりおろし器ですりおろして加え、最後にライムの絞り汁を加えて、全体をよくかきまぜれば、ソースのできあがり。味見をして酸味が強すぎるようなら砂糖少量(分量外)を足す。

6.グリルパンにオリーブ・オイル2を入れて熱する。1.のイベリコ豚を入れて、ガラス蓋をして蒸し焼きにする(写真2)。今回使った分厚い骨付きロースの場合、片面3分、ひっくり返して2分程度(写真3)。金串を肉の分厚い部分で、骨に一番近いところに刺し、取り出して唇に熱く感じれば火がすっかり通っている。イベリコ豚とはいえ、豚肉なので火はよく通すのが我が家流。肉がもっと薄ければ、蓋なしで片面1分程度でもいいかもしれない。

7.グリルパンから6.の肉を取り出し、皿の上で2分ほど休ませる。

8.豚肉を皿に移し、5.のアンチョビ・ソースをできるだけたっぷりかける。グリルパンの底に残っているオイルにイベリコ豚の脂身がとけているので、それも残さずかける。刻んだパセリとミントを散らして食卓へ。

メモ
どんぐり林の野山で放し飼いにされている本物のイベリコ豚は、普通の豚に比べると歯ごたえはやや硬め。焼く前は上の写真1のように霜降り肉のようなサシが入っている。しかし、イベリコの脂身は融点が低いので)焼き上がりには、脂の痕跡は全くない。焼いている間に溶け出すか、まわりの赤身にしみ込んだのである。イベリコ豚の脂の特徴はオレイン酸を多く含むこと。健康的なのと、豚肉特有の臭みが少ないので世界的に人気だが、それなりに値段も高め。