おもてなしレシピ~仔牛のコトレッタ、ミラノ風 R#065

都合で新しいレシピのアップロードがしばらく途絶えてしまいました。今年最初に掲載するのは、仔牛肉を使ったコトレッタ(カツレツ)です。クリスマスの食材を買いに歩いていたら、あるお店(輸入食品とワインの専門店)で冷凍の仔牛肉を見つけました。東京でもスーパーや輸入食品のお店の店頭で仔牛肉を見ることは殆どありません。仔牛肉を使いたければ、ネットの直販で買うしかないと思っていたので、早速手に入れてミラノ風のコトレッタを作ってみました。

オーストラリア産の仔牛のヒレ肉で一つのパックが120グラム、お店の表示にはステーキ用と書いてありましたがこの大きさではステーキには小さすぎます。衣をつけて焼くミラノ風コトレッタに丁度良い大きさです。出来上がりは、やはり仔牛肉だけあってとても軟らかく、クセのない淡白な味。右の写真ようなブロック1個を肉叩きで叩いて延ばすと、完成品は上の写真のような大きさになります。一人前のメインとして十分なボリュームです。もし手軽に手に入るようなら日常の食材にぜひ加えたい一品ですが、日本では値段が高すぎるのが難。仔牛が大好きな私の夫は、いつもなぜこの国では仔牛を食べないのかと嘆いています。ほんとうにほっぺたが落ちるくらいにおいしいのに!

仔牛肉はヒレでなくとも充分柔らかいので、ロースでも同じようにできます。レシピの最下部に通販で入手できる仔牛のロースの広告を掲載してあります。

材料:(2人分)


仔牛ヒレ肉(120g/カット) 2個
細めパン粉 3分の1カップ
パルミジャーノ・チーズ 5分の3カップ
強力粉 大匙2
溶き卵 1個
適量
粗挽き黒こしょう適量
オリーブ・オイル(カツ用) カツの厚みの半分くらいまで、2回分

[付け合わせサラダ]
_リーフレタス 半束
_ミニトマト 5個
_チコリ 半個
_ライム絞り汁 半個分
_オリーブ・オイル(サラダ用) 大匙4
_はちみつ 大匙半

作り方


1.仔牛肉(写真A)が冷凍の場合、前の晩から冷蔵庫のチルド・ルームで解凍する。

2.ボウルに、細めのパン粉と、出来るだけ細かくおろしたパルミジャーノ・レッジャーノ・チーズを入れよく混ぜ合わせる。

3.解凍した仔牛肉にラップをかぶせ肉叩きで肉の面積を広げるように叩き延ばしてゆく。あまり強くたたくと肉が切れるので気を付けること。中心から外周へ向けて押し延ばすように叩く。厚さが平均して6ミリ~8ミリ程度になればよい(写真1)。

4.3つのバットを用意し、最初のバットで肉に軽く塩コショウし、両面に強力粉を振りかける。次のバットには溶き卵をながしておき、肉の両面に溶き卵をまぶす。最後のバットには2.で混ぜ合わせておいたチーズ入りのパン粉を広げて置き、パン粉の衣で全体を包む。パン粉の上から掌で肉を押すようにしてパン粉をなじませる。パン粉の層をあまり分厚くしないこと。肉の表面が見えない程度にまぶせていればよい(写真2)。

5.付け合せのサラダを作る。リーフレタスとチコリは食べやすい大きさに手で千切る。ミニトマトはヘタを取って半分に切る。容器に塩コショウ、ライムの絞り汁、オリーブ・オイル、はちみつの順に合わせて、よくかき混ぜておく(ドレッシング)。サラダボウルにチコリとトマトを入れドレッシングの一部を振りかけて混ぜる。

6.大きめのフライパンに、4.の衣をつけた肉の厚みが半分ぐらい浸かる量のオリーブ・オイル(鍋の大きさと肉の厚みで変るのでmlでは表せない)を入れて温める。



7.フライパンに衣をつけた肉を入れ、強めの中火で焼く(写真3)。下になっている面を持ち上げてみて、黄金色になっていたら、ひっくり返して反対面も焼く(写真4)。両面が同じような焼け色になったらフライパンからとりだして、キッチン・ペーパーの上に置き、余分なオイルを吸わせる。

8.続けてもう一枚の肉を焼くときは、必ず一旦フライパンの中のオイルと揚げカスを捨て、さっとキッチンペーパーで拭き、新しいオリーブ・オイルを入れて焼くこと。前のオイルのまま焼くと、肉に火が十分通らないうちに衣が焦げてしまうので必ず避ける。

9.サラダボウルにレタスの葉を加え、残りのドレッシングをかけてよく混ぜ合わせ、皿に載せたコトレッタの脇に添える。

メモ:
パン粉は必ず細めのものを。手に入らない時は、ふつうのパン粉をビニール袋などに入れて、金槌などで叩いて細かくして使う。パン粉が粗いと、ミラノ風の仕上がりにならない。パルミジャーノ・チーズの代りにパルメザン・チーズでも代用できるが味は落ちる。肉の厚みはこのレシピ通りに。全体の厚みを揃えることも大事。肉の焼き加減は、上の出来上がり写真を参考に。両面がこのような色になっていれば、火が完全に通っている。日本のカツのようにたっぷりの油で揚げるのではなく、肉の厚みの半分がつかる程度のオイルで焼く。油の量が少ないので、衣を焦がさないように注意。