おもてなしレシピ~キャセロールで作るラザニア R#082

前にココットで作るラザニア(R#012)をアップロードしましたが、今回は4から6人分を大きめのキャセロールで作るラザニアを紹介します。米国ではちょっとしたお客様をもてなすとき、よくラザニアを作ります。生のラザニアやホワイトソースも手製する本格派から、ケータリング会社から半製品の状態で取り寄せる人まで作り方はさまざま。私も最初は夫の会社の同僚の奥様達を見習って、ホワイトソースから手作りしていましたが、日本でもハインツの缶詰ホワイトソース(特選)が手に入るので、今ではそれを愛用しています。その方が急なお客様にも対応できますし、手間が節約できる分、デザート作りなどに時間を振り当てられます。キャセロールで作る場合は、お客様の目の前で上の写真のような、出来立てのアツアツをオーブンから出して、取り分けて食べて頂きます。取り分けるとどうしても形が崩れるので、見栄えがわるくなってしまうのがキャセロール料理の欠点。でも、気の置けないお友達どうしなら、取りわけ方の上手下手を競ったりして、かえって親しみが増すこともあるでしょう。お洋服を汚した場合に備えて、ナプキンはもちろん、ホットタオルやシミ抜きを用意しておく方がいいかもしれませんね。大事なお客様や大人数のパーティの場合は、ココット皿で作るラザニアの方がお勧めです。どちらの場合も、ミート・ソースはこのブログで紹介したビーフ・ラグー・ソースを使っています。そちらも参照してください。なおここで使っているキャセロールは、耐熱陶製の蓋の無いタイプのものです。正しくは大型のグラタン皿と呼ぶのかもしれませんが、米国でキャセロールというと、このようなタイプの容器で作ったオーブン料理を指すことが多いので、この名称にしました。

なおこの料理に使うラザニアですが、最近は下茹でなしで直接ソースと一緒にオーブンで焼くタイプのものが多く出回っています。その場合、このレシピのようにラザニアを半分に切って三角に折りソースをその間に入れるという方法は使えません。そのため、下茹でなしでラザニアを使う方法のレシピを従来のレシピの下に追加しました。ここをクリックするとその場所へジャンプします。


材料:4~6人分、外寸が25x19x4センチ程度の大きさの陶製キャセロール(写真1↓)に合う量

下茹でして使うタイプのラザニアの場合

ラザニア(例としてDeCecco No.1) 8枚
ビーフ・ラグー・ソース(別レシピ) 500ml~700ml
ホワイトソース(ハインツ特選*) 1缶(290g)
モッツアレラ・チーズ(細切り) 200g
*ハインツ・ホワイトソースはなるべく味の良い「特選」を選んでください。

作り方

1.まず塩を入れたお湯でラザニア(写真2)を茹でる(5分程度)。このレシピでは一番入手しやすいディ・チェコ(DeCecco)のNo.1を使っている。茹であがったら、湯をきり1枚を半分に切り、四角形を16枚作る(写真3)。


2.キャセロールの内側にバター(分量外)を塗る。ホワイトソースの半量をキャセロールの底に広げるように敷き詰める(加熱すると溶けるので、敷き詰め方はおおよそでよい)(写真4)。

3.用意しておいたビーフ・ラグー・ソース(冷凍保存してあった場合は解凍して)を大匙山盛り程度ずつ四角いラザニアに載せて対角線で折り、3角形のラザニアをキャセロールの中に並べてゆく(写真5)。


4.折ったラザニアが口をひらかないようにするには、スプーンかフォークなどで一時的に抑える(写真6)。キャセロール全体がラザニアで埋め尽くされるように。このときビーフ・ラグー・ソースを全部使い切らないこと。後でホワイトソースの上にもう一段敷き詰める分を残す。

5.ラザニアを並べ終わったら、その上にホワイトソースの残りの半量を、2.の時と同じように広げて敷き詰める(写真7)。


6.ホワイトソースの上にビーフ・ラグー・ソースの残りを広げて敷き詰める(写真8)。

7.最後に、キャセロール全体にかぶさるようにモッツアレラ・チーズを隙間なく散らす(写真9)。すぐにオーブンで加熱しない場合は、キャセロールにラップして冷蔵庫で保存する。

8.キャセロールをオーブンの上段に入れ、予熱あり180度Cで30~35分加熱する。表面にこの記事のトップにある写真のような焼き色がつけば出来上がり。

    メモ
    ラザニアは茹でてからもういちどオーブンで加熱するので茹ですぎないように。芯が残っていなければ、アルデンテ気味の固めでよい。7.の段階で冷蔵庫に入れておけば2日ぐらいは味が落ちないので、パーティなどのときは早めに作っておける。缶詰のホワイト・ソースはなるべくハインツの”特選”を使って。特選という表示のないハインツのホワイトソース缶の方は味が劣る。言うまでもなく、自家製の本格的ホワイトソースがあればその方がベスト。


    ラザニア(例としてGranoro No.121)6枚
    ビーフ・ラグー・ソース(別レシピ)500ml~700ml
    ホワイトソース(ハインツ特選*)1缶(290g)
    モッツアレラ・チーズ(細切り)200g
    *ハインツ・ホワイトソースはなるべく味の良い「特選」を選んでください。

    作り方:この場合も使用する容器(キャセロール)は同じ。グラノーロのラザニアのサイズは長辺が173ミリ,短辺が81ミリ。例示のキャセロールの場合長辺がキャセロールの幅にギリギリ収まる。私が知る限りでは、下茹でしないで使うタイプのラザニアはほぼこの大きさのものが多いようだ。


    1. グラノーロの茹で不要ラザニア500g(28枚入り、写真A)。キャセロールの内側にバター(分量外)を塗る。ホワイトソースの半量をキャセロールの底に広げるように敷き詰める(加熱すると溶けるので、敷き詰め方はおおよそでよい)(写真B)。その上に箱から出したラザニアをそのまま横向きに3枚敷き詰める(写真C)。一部が重なってもかまわない。


    2.敷いたラザニアの上にラグー・ソースの半量を敷き詰める(写真D)。その上にもう一度ラザニア3枚を敷く(写真E)。さらにホワイトソースの残りをラザニアの上に広げる(写真F)。


    3.更にその上に残りのラグー・ソースを全部広げる(写真G)。最後にシュレッドしたモッツアレラチーズを敷き詰めて全体を覆う(写真H)。すぐにオーブンで加熱しない場合は、キャセロールにラップして冷蔵庫で保存する。

    4.キャセロールをオーブンの上段に入れ、予熱あり180度Cで30~35分加熱する。表面にこの記事のトップにある写真のような焼き色がつけば出来上がり。

    メモ:
    茹でないタイプのラザニアは、オーブンで加熱中にソースの水分を吸って柔らかくなる。特に加熱時間を長くする必要はない。すぐに加熱しないときは、きっちりラップして冷蔵庫に入れておけば2日ぐらいは味が落ちないので、パーティなどのときは早めに作っておける。缶詰のホワイト・ソースはなるべくハインツの”特選”を使って。特選という表示のないハインツのホワイトソース缶の方は味が劣る。言うまでもなく、自家製の本格的ホワイトソースがあればその方がベスト。